コンセプト・育成方針

 

「J1で活躍する選手を育てる」
「奈良とサッカーの価値を上げられる選手を育てる」

ㅤ奈良クラブは、「サッカーを変える  人を変える  奈良を変える」というビジョンを掲げており、サッカーを通じて人の成長に寄与すること、そして、人を変えることで奈良に良いコンテンツが数多く生まれ、奈良がより魅力的な街になることを目指しています。

ㅤこのビジョンに則り、奈良クラブアカデミーでは
ㅤ「J1で活躍する選手を育てる」
ㅤ「奈良とサッカーの価値を上げられる選手を育てる」
という2つの理念・コンセプトを掲げて、日々活動しています。

ㅤプロサッカークラブであり、トップチームが「5年でJ2、10年以内にJ1であっと言わせる」という目標を目指している以上、アカデミーもトップチームがJ2、そしてその先のJ1で戦える選手を目指していかなければなりません。これが、「J1で活躍する選手を育てる」というコンセプトです。

ㅤその一方、現実的な問題として、世界中のどんなトップクラスの育成組織を持っているクラブでも、育成組織からトップチームに昇格できるのは毎年ほんの数人です。では、トップチームに昇格できるかどうかや、プロ選手になれるかどうかだけを「失敗」「成功」と捉え、その基準だけのアカデミーで良いのでしょうか?そうではありません。そこで、私たちは「奈良とサッカーの価値を上げる選手を育てる」というコンセプトを持つことにしました。例えば、挨拶をきちんとしたり、勉学にもしっかりと励んだり。「サッカーやっている子って爽やかで良い子が多いよね」と言われたり、「奈良クラブでサッカーしている子たちは生活態度も勉強もちゃんとしていて偉いね」と学校で言ってもらえるようになれば、おのずと「サッカー」というスポーツの価値は上がっていくはずです。県外での遠征の際も、きちんと挨拶をし、汚いプレーをしたり審判に異議を唱えることなく、使ったロッカールームを来た時よりも綺麗にして帰れば、「奈良」に良い印象を残せるはずです。そういう行動の積み重ねが「奈良とサッカーの価値を上げる」ことへ直結し、ひいては奈良クラブ全体のビジョンである「サッカーを変える 人を変える 奈良を変える」ことへ繋がっていくと信じています。

 

奈良クラブのキーワードである「学び」

ㅤサッカーを学ぶ上で、あるプレーを現象から遡って結果論で指摘して修正するような指導では、選手はサッカーというゲームの本質を理解することはできません。最も重要なのは、サッカーというゲームをどう捉え、どう理解し、その上でどう判断しプレーするかということ。そのためには、サッカーを多角的な視点から体系化し構造を見抜く必要があります。「サッカーをどうプレーするか」とは、「サッカーをどう学んできたか」なのです。

ㅤサッカーというゲームの本質を「学ぶ」ため、奈良クラブではGMである林舞輝を中心に、アカデミーGKダイレクターを務めるジョアン・ミレッ、テクニカルダイレクターを務める中西哲生らによって、サッカ-を構造化・体系化し、育成組織全体で1つのチームとなって、サッカーを学んでいきます。さらに、奈良クラブジュニアが参加するU-12ジュニアサッカーワールドチャレンジ2019(FCバルセロナやバイエルン・ミュンヘンなどの世界のトップクラブのアカデミーが集まる国際大会)のように、国内外の強豪クラブと試合を行う貴重な機会を通して、サッカー選手としての希少な経験を積んでいきます。

 

奈良クラブが採用する「戦術的ピリオダイゼーション」とは何か

戦術的ピリオダイゼーションとは、現代サッカーに革命を起こした新たなトレーニング理論であり、世界最高の監督と呼ばれるジョゼ・モウリーニョ監督が採用し、世界の頂点に二度も立ったことで注目を浴びました。ポルトガルのポルト大学のスポーツ学部にいるヴィトール・フラーデ教授が世界で初めて「サッカー」というスポーツを一つの学問として捉え、サッカーというゲームの構造化を行い、それに基づいたトレーニング理論と選手の育成理論を構築しました。

ㅤ戦術的ピリオダイゼーションはサッカーというゲームを「意思決定(判断)によるスポーツ」と解釈し、「サッカーをどう学習するか」をあらゆる科学的な手法で突き詰めた理論です。基本的には、「サッカーはサッカーでしか上手くならない」という考えであり、「ピアニストはピアノの周りを走らない。つまり、サッカー選手もグラウンドの周りを走る必要はない。」という例えがよく使われます。例えば、コーンドリブルをいくらしてもそれはコーンドリブルが上手くなるだけで、「サッカー」というゲームは上手くなりません。サッカーの試合のピッチにはコーンはありませんし、コーンをドリブルで抜かなければならないという場面も90分間で一度もありません。対面でのパス練習も同じようなことが言えるでしょう。真正面から来たパスを自分の目の前にトラップしてまた真正面に返すというシーンはありません。そのような練習はサッカーというゲームの本質からかけ離れています。

ㅤGMの林舞輝は欧州サッカーにおける最高峰の指導者養成機関であり、その戦術的ピリオダイゼーション発祥にして総本山であるポルト大学の大学院で学び、ポルトガルサッカー協会とリスボン大学が共催するエリート指導者養成コースでジョゼ・モウリーニョから指導論や戦術分析論を学びました。そこで得た知見から、「奈良クラブのゲームモデル」として、日本人、そして奈良に適した形でサッカーの体系化を行い、戦術的ピリオダイゼーションをアカデミーの全カテゴリーへ落とし込んでいます。