コラム

[PLAYER’S STORY] 前田 晃一 Koichi Maeda

J3昇格を目指し、奈良の地で戦う26人の選手たち。
「何故、サッカーなのか」「何故、奈良なのか」選手それぞれの“物語”に迫る。
(ホームゲーム週に2人ずつ更新予定)

#6 前田 晃一
ここ“奈良クラブ”が最後と思って来た
強面のエンジェルパサー 前田。
その素顔に迫る————

 

水泳選手を目指せるくらい水泳が得意だった

ㅤ小学校一年生の頃、はじめは野球をやろうとしていたのですが、友達にサッカーをやろうと誘われたのでサッカーを始めました。水泳も習っていたので、水泳と並行して一年間続けました。選手コースに行けるくらい水泳は得意だったんですよ。サッカーをちゃんとやりたくて辞めちゃったんですけどね。小学校の時にガンバ大阪のジュニアユースに気にかけてもらって、セレクションを受けて合格。ユースに上がれなくて高校へ進みました。ガンバ大阪はジュニアユースからユースに上がれるのが4分の1くらいで結構厳しいんですよね。

大学も今も変わらず心の底から楽しい時間
ㅤサッカーをこれまでやってきて、一番楽しかったのは関西大学時代ですね。心の底から楽しいと思える同級生、先輩、後輩に出会えました。ちなみに都並がキャプテンで、僕は幹部だったんですけど、都並が試合に出れない時は僕がゲームキャプテンをやったりしていました。そんな都並が奈良クラブに来るかもしれないと知った時は、「今俺がボケとツッコミと司会の全部をやっているから、手助け頼むわ」と言いました(笑)。都並と僕は“ロッカールームのエース”と言われてます(笑)。

悔しい想いをした昨シーズン
ㅤしんどいと思う時はあるけど、シーズンが終わったらそんなにきつかったという思い出はなくて。それほど周りに恵まれているってことでしょうね。強いて言うならば去年ですかね。開幕で3連勝して、“今年こそは”と思っていた自分がいました。内容はそこまで良くなかったんですけど、なぜか勝てていたんです。そこが大事で。勝てている理由が分からないから結局それまででした。去年の監督が自分が大卒一年目の監督でお世話になっていたこともあり、期待に応えたかったんですけど、自分もあんまり試合に出れてなかったので悔しかったですね。

大人気の前田コーチ

ㅤ僕は今、週4回奈良クラブサッカースクールでコーチをしています。スクールは奈良クラブに来て初めて担当になったのですが、もともと子どもがすごく好きだったので、気がついたらのめり込んでました。“こういちコーチ”って子どもは言いにくいので、“前田コーチ”って呼んでもらっています。一年を通して「ああ、この子こんなに上手くなったな」って感じたり、自分が教えたことを子どもたちができた時だったり、自分が言わなくても「あ、こんなこともできるようになっている」という姿が見れた時にコーチとしてのやりがいを感じますね。

ㅤあと、自分が教えている子どもたちが奈良クラブの試合に来てくれるのもすごく嬉しいです。僕はスクール生や保護者さんの前でもこのままなので、時には一緒にふざけたり、保護者さんと話したり、親しみやすいコーチっていうところは気にかけていますね。

強面に隠された素顔
ㅤタグラインの由来ですが、自分で言うのもなんですが、よくギャップの塊って言われるんです(笑)。
ㅤ例えば、僕は犬が大好きで、わんちゃんって呼んでたりとか(笑)。実家で3匹、自分で3匹飼っていて、毎朝散歩をしてます。オフは家の近くで散歩して癒されてますね。シーズーを飼っているんですけど、それはもうめちゃくちゃ可愛いです。

ㅤエンジェルパサーの理由は、菅野選手と西村選手と考えていたんですけど、強面からは連想できないようなキックをするよねって言う話になって。キックに自信は持っているので、あとは皆さんが直接プレーを見て感じ取ってください(笑)。あ、今日GAPのパーカー着て来たら良かったですね(笑)。

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4月10日(水)掲載分

チームが勝つために自分ができること

ㅤチームが勝つために、自分は何ができるかを考えています。もちろん自分が試合に出て勝つのがベストですが、試合に出ている時も出ていない時も、チームが勝つために何が必要か考えて行動しています。そういう気持ちって出ている選手に伝染すると思うんですよね。今ではこう思えますが、実は前は違ったんですよ。これまでは試合に出られないことに悲観してばかりでした。でも自分がチームを転々としなければいけなくなった時に考えてみたら、自分は悪いプレーをしていないと思っていても、周りが思っていたら意味がないってことに気が付いて。自分がしていることを変えないといけないと思ってから変わりました。

最後に笑えるように
ㅤ奈良クラブは今年で3年目になりました。毎年毎年昇格と言っていますが、口で言っているだけでは意味がなくて、結局は結果が全て。シーズンが終わった時、みんなで笑えるように頑張りたいです。